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RPAの普及でシステム開発は減るのか!?システム開発現場の実態とは

どもども、Kemmyです。

10〜20年後、労働人口の約49%が人口知能やロボットで代替可能になると言われています。人間の労働が機械によって代替される事例が増えるにつれ、「AI・ロボットに仕事が奪われる」といった悲観論をよく聞くようになりました。私自身も仕事でRPA(ロボット)開発に携わっています。RPA等の自動化技術が発達したいま、私たちシステムエンジニアの仕事も代替されてしまうのか、生き残るためにはどうすればよいのかを考えました。

RPAとは

まずRPAについて説明したいと思います。RPAは簡単に言うと業務の自動化です。エクセルマクロはエクセルの操作しか自動化できませんが、RPAでは複数のアプリケーションを横断して自動化することができます。パソコンを使用した業務であれば、ほとんどの事がRPAで代替が可能だと考えています。またRPAはGUIベースで操作を記録させ、ノンプログラミングで開発することができる為、システム開発企業ではない一般の企業でも開発が可能だと言われています。その為、コストの掛かる大規模なシステムを構築することがどんどん減少していくと考えられます。

 

RPAのクラス

RPAには3段階の自動化レベル(下記「◆RPAクラス」参照)があるとされています。現在のRPAの多くは「クラス1」というレベルで定型業務に対応しています。次期レベルの「クラス2」は、AIと連携して非定型業務でも一部は自動化されます。「クラス3」は、より高度なAIと連携することで、業務プロセスの分析や改善だけでなく意思決定までを自動化できます。

◆RPAクラス

クラス 主な業務範囲 具体的な作業範囲や利用技術
クラス1
RPA
定型業務の自動化 ・情報取得や入力作業、検証作業などの定型的な作業
クラス2
EPA
一部非定型業務の自動化 ・RPAとAIの技術を用いることにより非定型作業の自動化

自然言語解析、画像解析、音声解析、マシーンラーニングの技術の搭載

非構造化データの読み取りや、知識ベースの活用も可能

クラス3
CA
高度な自律化 ・プロセスの分析や改善、意思決定までを自ら自動化するとともに、意思決定

ディープラーニングや自然言語処理

RPAによってシステム開発の現場はどうなるの?

ここまでを聞くと私たちが生業としているシステム開発がRPAに奪われると考えられますが、RPA開発を実際に経験して、私は以下のように感じています。

ポイント

  • 単純な業務の自動化はRPAで比較的簡単に作成が可能である。
  • 複雑な業務を自動化する場合、自分で中身を修正しないといけない。プログラミングと同様に変数や条件分岐、例外処理等を追加する必要がでてくる。RPAの製品によっては.NETの型や関数が使用できる。
  • 複雑な操作を自動化する場合、仕様書や設計書をインプットとして、開発を行い、テストをする、といった一連の工程を踏む必要がある。
  • RPAを保守する場合、有識者でないと難しい。企業は有識者を育成する必要がある。
  • RPAはクラス2以降も需要が更に増え、より高度な開発が求められる。

 

まとめ

以上より、システムエンジニアの仕事でRPAに奪われるものも確かにあると思います。但し、私たちの仕事が無くなると言うことは決してなく、むしろRPAという市場が新しく広がったと感じています。今後RPAのマーケット市場規模は世界で約650兆円に達するとも予測されています。RPAは私たちの開発技術と経験を活かすことができ、クラス2以降のより高度な開発は私たちエンジニアが必ず必要になります。また私たちにとっても挑戦すべきフィールドだと考えています。ぜひ、今の内からAIやRPAと言った技術に積極的に関わり、知識を習得してください。

今後も時代の進み方とともに、新しいサービスが次々と産まれます。この動きにいち早く反応し、これまでの技術や経験を組み合わせ、応用力を持って対応することが重要になります。みなさんもそういう意識を持って仕事をしてください。そうすれば、これまで以上に仕事の幅が増え、どのような時代が到来しても生き残れる力が身に付けられるでしょう。

 

ではでは、Kemmyでした。


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Kemmy

IT企業で働く副業ブロガーです。2022年に地方のSES企業から大手IT企業へ転職成功し、地方からテレワーク勤務しています。 IT情報を中心に、自分の知識と経験をアウトプットしていきます。

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